第13章 episode 特別編
溢れそうな涙を堪える。
馬鹿だなぁ、諒夜さんはアイドルなんだ。
それにカッコイイんだから言い寄って来る女の子も少なからず居るんだから。
彼女だなんて言うけれど、それは隠れてのことなんだ。
世間的には、諒夜さんはみんなのものなんだから...
我慢ぐらいしないと、諒夜さんの負担になっちゃうんだから....
「姉ちゃん、」
「な、なに?」
なんか近いんだけど。
「アイツは正真正銘の馬鹿だから。言ってやんねぇとたぶん、気づいてないと思う。一応なりとも、諒夜は彼氏、なんだろ?」
璃玖斗は笑顔でそう言ってくれた。