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彼 女 溺 愛 症 候 群 。【甘々】【及川徹】

第2章 バニラアイス1つ目


及川side


俺は今、情報が頭の中でこんがらがって大変なことになってる。
だってさ...
とお昼を一緒に食べてる時に、過去の事聞いたんだけどさ、それが複雑すぎて...


『...で、ここに来たってワケです!』


及「う、うん...ごめん一分待って←」


ー遡ること10分前ー

及「ねぇ、ってここに来る前どんな人生だったわけ?」

『ききます?長くなるよ?じゃあ話すね...


あれは確か...二歳になる前...
私の母は有名なピアニストで、私もその頃から弾いてたんだ。。


才能の助けもあって、五歳くらいの頃にはクラシックをたくさん弾いてた。コンクールもたくさん賞をもらった。でも...


そんな私が気に食わなかったお母さんは、私の存在を消したかったみたい...
で、私が7歳の時お母さんは家から私を追い出した。お父さんは元からいなかった...っていうより、


お母さんは有名な音楽家の"遺伝子"を買ってたみたいで。その間に生まれたのが私だから、お父さんはいないんだ。



その頃はいろいろ音楽関連で便利な東京に住んでてね?家がない私は昔から仲が良かったてつろーとか、ぼくちゃんとかのお家に泊まらせてもらってたの。

恥ずかしいんだけど、女の子は友達がいなくて...多分、ピアノのことばっかり考えてて、気持ち悪いと思われたのかも。でも、てつろーとかはいっぱい話しかけてくれて...



あの頃はよかったなぁ。お母さんね、追い出したくせにピアノ続けてるかとか会うたびに聞いてくるし、何故か仕送りしてくれるの。音楽家は変わった人が多いからね...


結局、お母さんは私を自由にはしてくれなくて、親戚に預けたの。田舎のね。でも親戚の人が気難しい人で...私をこんな遠くに住ませて、お金だけ送ってくるの。顔をどうしても見たくないんだって。このことはお母さんには秘密なんだ。

で、ここに来たってワケです!』

...うん。複雑な家庭環境だし何気に天才ってやつじゃん、ムカツクなぁ。

及「あのさ、質問いい?」



『うん!』
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