虹彩異色症の女神さんは2人の炎に愛されました【エース・サボ】
第6章 砂漠の国と
「んぁ~・・・」
エースは目を覚ました。
すっかり朝日が昇っている。
そして隣で眠るアリスを見つめた。
「珍しく俺が先に起きたな・・・」
まぁ、それもそうか。
エースはベッドから降りてシャワーを浴びに向かう。
頭を掻きながらシャワー室へ入っていった。
同時にアリスが目覚めた。
だが、まだ頭の整理がついていない。
『ッ・・・そうだ』
思い出したのか一人で顔を染めるアリス。
エースが見当たらなくて辺りを見回す。
それでもいないのが分かった。
『食事しにでもいったのかな・・・?』
アリスはベッドから何とか降りた。
そのままシャワーを浴びるため、シャワー室の扉を開けた。
だがそこにはエースがいる。
『!!!』
「おっ、起きたか!おはよ!」
アリスは顔を染め上げて決まり悪そうに扉を閉めた。
が、すぐに開いて中に引き込まれた。
『ちょっと・・・』
「んだよ今更」
『な、何が?』
「照れてる」
『照れてなんかないわ』
「顔赤いけど?」
『ッ!もう出る!』
「シャワー浴びに来たんだろ?」
『後でいい!』
アリスは扉を物凄い勢いで開けて外へ出た。
後でシャワーを浴びるが一応服は着ておいた。
『はぁ・・・』
何故か出てくるため息。
アリスは痛む腰を触った。
『・・・痛い』
と、エースが出てきた。
「お先~って痛いのか?」
『だ、大丈夫』
「無理すんなよ?」
『無理することなんてある?』
「それもそうだな」
アリスはエースと入れ替わりにシャワー室へ入っていった。
そしてエースは着替えてアリスを待った。
数分後、アリスが出てくるとエースはあるものを渡した。
『帽子?』
「アラバスタは暑いからな、それ俺とお揃いだ!」
『ほんとだ、色違い』
アリスの帽子はエースの帽子の桜色版だ。
アリスは嬉しそうに被った。
「似合ってるぜ」
『ありがと、エース』
アリスは照れくさそうにお礼を言った。
エースはバックパックを背負うとアリスの手を引いた。
「行くか!」
『うん』