第3章 古狸の企み
「妖力は・・・消えてるとは思うんですけど・・・」
青女坊がチラリとの躰を見る
「・・・お前すごく、その・・・躰がエロくなってるぞ」
「首無っ、に近寄るなっ」
犬神が首無をわしっと掴みから引き離す
「・・・烏天狗様、よだれ」
青女坊が呆れて注意する
「お、おっと・・・」
「・・・察するに・・・」
青女坊が冷静に告げる
「は犬神様に抱かれた事によって妖に抱かれるための躰が覚醒した・・・そして身を守る為、妖に求められる躰へと変化している・・・」
「それって・・・」
が不安そうに青女坊を見る
「はもはやただの人間、ではなくなっているんでしょうね」
「・・・っ」
「・・・確かに人間の癖に俺たち妖をこんなにも惹きつけるなんてな・・・」
首無がの艶やかな黒髪を撫でる
「触るなと言ってるだろうがっ」
ぺしっと犬神が首無を叩く
「・・・それよりも青女坊、なぜそんな事を知ってる?」
「・・・昔、そんな話を読んだ事があります」
「一体どこで?」
「さあ?ただの御話だと思っていたので、覚えてませんよ」
「とにかくお前たちは近づくな、部屋から出ろ」
「ちっ・・・独り占めできると思うなよ」
文句を言いながらも部屋を出て行く