第4章 片思い
「何買いに行くの?」
「酒」
「へえ。で、なんで酒買いに行くのに付き添いが未成年の私なわけ?」
「うん、ちょっと失敗だったね。」
「はあああ!?最初っから大人誘えこのやろう!!!」
コンビニについて、次々と色々な種類のお酒を選んでいく。
「咲羅も飲むか?」
「いいです未成年なんでっ!!」
そう言って笑った。
帰り道は先に玲斗くんが口を開いた。
「ちょっと嫉妬した」
「何が?」
「いや、さっき話してたじゃん、男達と。あれ、誰?」
「あー、友達!中学時代の。」
「俺が知らないうちに可愛くなってたから、彼氏でもできたのかと思った」
「そっちだって結婚したくせに。」
「嫉妬した?」
「した。私が玲斗くんと結婚するって決めてたのに。」
「え…」
そう言ってダッシュで逃げた。
いっそ私に気持ちがゆらいでくれれば良いのに
そう思って涙を流しながら必死に走った。