第4章 片思い
それからはというと、毎日毎日、玲斗くん遊ぼう遊ぼう攻めで、玲斗くんもそれに懲りずに付き合ってくれた。
私は、玲斗くんをお兄ちゃんだと思い、
玲斗くんは私のことを妹だと思って日常を送っていたのだ。
それから3年が経ち、私は小学校入学、玲斗くんは遠くの頭の良い中学校に入学するため、家族で引っ越した。
向かいの家には玲斗くんはもういない。
小学校に上がる頃には、私のなかで玲斗くんはただのお兄ちゃん的存在ではなくなっていた。
玲斗くん何してるんだろう。
好きな人できたのかな。
伸長伸びたかな。
私のこと忘れてないかな。
そんなことを毎日毎日お母さんに聞いた。
お母さんも、
そうね。
もしかしたらね。
きっと伸びてるわ。
忘れてないわよ。
と適当に返してくれた。
でも実物に会わないと私の心は満たせない。
その頃は、私7才、玲斗くん13才だった。