第3章 合宿
俺の初恋は高校一年生。
相手は吹奏楽部の先輩。
新入生歓迎会でアルトサックスを可憐に演奏するショートヘアの先輩。
完全に一目惚れだった。
「俺、絶対吹奏楽部入る。」
俺の名前は長谷部瞬。小学校の時からパーカッション一筋。
仮入部が終わり、本格的に入部が決まると、憧れの先輩が俺のところに来た。
「サックスパートリーダーの大城咲羅です!瞬くん、君唯一の男子だから入ってくれて嬉しいよ!!!よろしくね!!」
「瞬、でいいです。よろしくお願いします、咲羅先輩!」
咲羅先輩は予想よりも男勝りで、部員のなかで“イケメン”と呼ばれることもあり、憧れのかっこいい存在だった。
確かに、明るいけどどこか落ち着いてて、かっこいい先輩だなぁ。