第9章 二次試験とサバイバル…ともう1人
続いては、あの女性のお題。
「あたしのメニューは…スシよ!!」
…スシ?…スシって何ぞ?
ヒントはニギリズシのみって、
こんな役にたたないヒント初めてだわ。
……何か疲れたな…。
「フーガ、大丈夫?顔青いよ?」
「ん…わり、ちょっと川ら辺で休んでくるわ」
「うん、気をつけてね
あ、作り方分かったら教えるから!」
「サンキュー」
さっき川見つけたんだよな。
あそこら辺にしよ。
「はぁ~…」
試験会場から少し離れた河原。
ちょうどいい感じの木の根本で、ただ今
休憩中ー。
やっぱ連続で"暁の眼"はキツいなぁ。
今度特訓でもしよっかな。
……。
考えてるうちに、そんなことどーでも
よくなって周りの景色を眺め始めた。
川のせせらぎ、鳥のさえずり、
そよ風に吹かれる木の葉の音…
ただ聴いてるだけなのに。
何でこんなに懐かしい気持ちなんだろ。
あぁ、そっか
ここ、里の自然と似てるんだ。
1つの小さな確信を胸に、
オレは浅くも深い眠りの世界へ落ちていった。
―少年の頬を伝う一筋の涙を見た者はいない―