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縮まった関係

第1章 変化


体育館 バレー部練習中
岩泉は、練習風景に何か違和感を感じていた。が・・・それが何だかはわからない。
「ふ~、少し休憩!」
「ウッス!」
主将の合図で休憩に入る。そこで、岩泉は寄ってきた及川を見て気付く。
「ん?岩ちゃん、どーかしたの?」
「お前!何でそんなに機嫌いいんだよ?!」
「えっ?」
「あぁ!」
違和感の正体はソレである。聞かれた当人である及川は首を傾げる。
「そう~?そう見えちゃう~?」
「・・・・・(ウザイ)」
「もう!聞いてよ、岩ちゃん!」
バシッと岩泉の肩を叩く。
「(聞くんじゃなかった)」
「この前、美鈴先輩とデートして。や~っと!名前で呼んでもらえたんだよ!」
キラ~ンと星を飛ばす及川。
「ウザイ」
ドカッ
「ウゲッ」
岩泉に蹴られた。
「っていうか、及川、まだ先輩に付きまとってたんだ(笑)」
「いたたっ、岩ちゃん、ヒドイ。そうだよ?このイケメン及川さんに落とせない女子はいない!って、やめて岩ちゃん、殴らないで!」
「こんのクソ川、ボゲェ!」
「うげっ」
蹴られる、2回目。
「懲りないな~」
「名前呼ばれただけで喜ぶのか?(笑)」
「・・・・・だってさ、美鈴先輩、1度も“徹くん♡”って呼んでくれたことないし」
「(キモイ)」
「だ・か・ら!尚更、嬉しいんだって!(とはいえ、あの時にしか呼んでくれないんだけど、ねっ☆)」
「あっそ・・・」


本日の練習中、ずっと機嫌のいい及川であった。
花「先輩とデートしたからだったのか」
松「名前呼ばれたってだけ?」
岩「知らん!確かに美鈴先輩は及川のこと1度も名前で呼んでねーんだよなぁ~」
花「恋人じゃないからじゃないの?」
岩「まっ、そーかもな」

及「ちょっ!ヒドイ!っていうか、まだ内緒なんだけど、先輩とはお付き合いしてますから!!それでも名前呼んでくれなかったんだし(プンプン)・・・けど、まあ、あの時の先輩、超可愛かったから、全部、許しちゃうけどね~♪」
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