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【黒バス】ああっ君は女神様!

第8章 花宮視点



それまでは雑用をさせていた。

最近はコツを覚えたのか、手早く済ませ暇そうにしている。
言われた事以外はやる気がないらしい。

一通り終わると、練習後の掃除のために居残ってるだけだ。
今も体育館のステージで夕飯だという弁当を食っている。

かなり綺麗に作られた弁当に、母親が作ったのかと聞けばお手伝いさんだと返してきた。

それを聞いて原なんかが、金持ちと揶揄していた。
娘に無関心な親なんだろう。

実際、板井野の家に行ったとき、出てきたのは前述のお手伝いだという女だった。

普通暴行で2回も入院した娘を男ばっかりのバスケ部のマネージャーにするか?

説得のためにと行ったが、家にはほとんどいないと言われたしな。
あのお手伝いはちょろい。
いい子ちゃんな顔をしてみせれば、すぐに信用したし。



インターハイは予選で敗退となった。

何人かは負傷させたが、ウィンターカップが楽しみだな。
相手は警戒してくるだろうが、こっちは別の方向で攻めるわけだし。

別に勝ちたいわけじゃない。
だから、インターハイに行けなくたってかまわない。

それだというのに、板井野が残念そうな顔をした事に驚いた。

何、そんな顔をしてんだ?
負傷者が少なくてすんだんだぞ。
お前は俺たちがさっさと負けるように祈る側だろ?

意味がわからなねぇ。
顔を見てもわからないなんて、何だこいつは。





言いつけていた結果が出て、1年の女子が何人か退学した。
だいたい自主的だ。
これで1年の女子を補充するだろ。

思っていた通りだ。
職員室で教師に聞けば、要綱は既に出来ていた。
こうも上手くいくと、たまに自分に怖くなるぜ。

あとは板井野に見せるだけか。
練習前に呼び出す。
この学校には入りたくない、とか言うだろうか。
まあそんな事言っても受けさせるが。


俺の予測が役に立たない板井野は面白い女だ。
反応を想像しながら、板井野を待っていた。


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