第8章 京谷 賢太郎の妹(ハイキュー!!)
「いっいいい岩泉さんんんっ!!!!?
わっ私、おっ重いですよっ!!?」
「あー?
重くねぇむしろもっと食え。
軽いぐらいだ」
「こっこれは夢………?
そうだ夢に違いない………!!
岩泉さんにお姫様抱っこだなんて夢に違いない………!!
これはきっと起きたらお兄ちゃんが抱っこしているに違いない………!!!」
岩泉の腕の中でぶつぶつ呟く菜々子。
「夢じゃねぇよ。
お前は頑張ってお前の兄貴よりも俺よりも先にゴールしたんだ。
胸を張れ。
お前はバレー部のマネージャーだ」
岩泉のその言葉で泣き出す菜々子。
「おっおい!
どうした?
どこか怪我したのか?」
「違うんです……!
認めてもらえたのが嬉しくって……!!
あがとうございます……!!!」
そんな菜々子を見て、岩泉は気まずそうに口を開いた。
「悪いな……。
最初は動機が不純だし根性なさそうだからマネージャーになるの反対だったんだか……。
今は違う。
お前ならマネージャーになっても大丈夫だと信じれる」
「岩泉さん………。
ありがとうございます!!
これからよろしくお願いしますね!」
「あぁ」
そうして2人は笑いあった。
「どーでもいいんだけど岩ちゃん。
いつまで妹ちゃんをお姫様抱っこしてるつもり?」
「そーすっよ。
もう次々ゴールしてきてみんな注目してますよ」
及川と国見の言葉で2人は我にかえり、顔を真っ赤にさせた。
「おいクソ川。
お前いつから見ていた……?」
「岩ちゃんがお姫様抱っこするところから」
「ほぼ最初からじゃねぇか!!」
及川の言葉に怒る岩泉。
「悪ぃな。
変に注目集めちまった。
さっさと保健室行くか」
「岩ちゃん……!!
保健室に連れ込んで何をする気……!!」
岩泉の言葉に冗談なのか本気なのかわからないボケをする及川。
そんな及川を睨み付けながら、岩泉は菜々子を保健室へ連れていった。