第1章 二口彼女
茂庭「ほらほら、はやく着替えて出ろ!鍵閉めるんだから。」
鎌先さんがうるさいので全員でさっさと部室をあとにする。
そう、うるさいので!
大事だから2回言った。
茂庭「まぁまあ!でも、二口が好きな人なら美人さんそうだな!」
二口「いや。違いますね。」
靴を履きながら答える。
茂庭「え!ちがうの?!」
二口「んー、俺の好きなヤツは、めっちゃ、ムニムニしてて、よく、パン食ってるヤツですね。」
笹谷「あぁ、それって、あの子のことか?」
笹谷さんが指をさす。
二口「??」
その場にいる茂庭さんと俺と鎌先さんが
笹谷さんの指さす方を見る。
『あ、二口〜。』
そこには、パンが入ってそうなクラフトの大きい紙袋をもった彼女...。
二口「え、あ、いや、ちょ、!!先輩、ちょっと、タイム!!!」
ニヤニヤしてる笹谷さん
頬を赤らめる茂庭さん
興奮してる鎌先さん
走り出す俺。
『おつか...、うぉ、!』
コッチに走ってきた二口に
ガッ
と、肩をつかまれる。
二口「え?ちょ、なんでいんの?」
『え?パン?』
二口「うん、パン。...じゃなくてっ、!なんで、パン持ってここにいるの?!」
『え、だって、二口が今日は部活だって、』
二口「うん、言ったよ?!」
『え、あぁ、だからパンを買ってきてって意味かと思った!』
二口「バカなの?!」
『んん、私の勘違いかっ、んー。これは私の明日の朝ご飯だなぁ〜。むふふ、』
二口「あ、いや、それは、俺が食べたい。」
『ん?いーよ、?』