第2章 Sweet Time~恋のチョコチョコ大作戦~
自室でチョコレートを味わっていると、襖の外に誰かがやってきた。
「一期、おりますか?」
それは彼女の声だった。
私は慌てて襖をあけ
「どうしたのですか?何かございましたか?」と彼女に聞いてみる。
すると彼女は
「あの、このあと私の部屋に来ていただけませんか?」
と言って俯いてしまった。
「様、私も今夜はあなたのお部屋に伺おうと思っていました。お誘いいただいて嬉しいです」
と彼女の顔を覗き込む。
顔を上げた彼女は、心なしか顔が赤かったように見えた。
「では、お待ち・・・しています」
そう言って、彼女は自分の部屋へと戻って行った。
襖を閉めて、深呼吸をする。
やっぱり、彼女はちゃんと私の事を一番に考えてくれているではないか。
そんな彼女を一瞬でも疑ってしまった自分を反省した私は、軽く身支度を整えて彼女の部屋に向かった。
彼女の部屋の前に着く。
もう一度深呼吸をして、声をかけた。
「一期です。入ってもよろしいですか」
「どうぞ」
私は襖をあけ中へと入る。
すると、すぐにあたたかいものに抱きしめられた。
「一期、会いたかった」
そう言って、彼女は私の背中に手を回し顔を見上げる。
「様・・・」
私は、彼女を見つめるとそっと口づけをした。
触れるだけの口づけ・・・のつもりだった。しかし、彼女に触れた途端・・・今まで堰き止めていた何かが溢れだし、激しく彼女の唇を貪った。
「ふ、ふぁぁ・・」
目を潤ませて、私を見つめる彼女に理性が飛んでしまいそうになるのをグッとこらえ
「私も、会いたかったです・・・様」と言って彼女をきつく抱きしめた。