第3章 影山と彼女
黙ったまま、彼女の家に着いた
そこはマンションだった
玄関から入ってエレベーターを使って三階へ
降りてすぐ右手のところにあった
表札はなかった
彼女はどうぞと言わんばかりにドアを開けた
影山は何も気にせず入っていった
国見
「えーと、お邪魔します…」
彼女は俺と影山が入ってからドアを閉め、廊下の先導に立った
途中にあった部屋のドアを閉めた
俺たちは1番奥の部屋に通された
どうやら居間のようだ
でも、そこには台に置かれたテレビ
それの反対側にあるソファ
その2つの真ん中辺りにあるこじんまりとしたテーブル
それぐらいしか家具がなかった
正確に言うと、キッチンには食器棚とか電子レンジとかあるみたいだけど
奥にはベランダがあった
《その辺に座ってくれていいよ》
彼女はそう書いてテーブルの上に置いた