第1章 序章
キーンコーンカーンコーン
俺は学校の駐輪場でチャイムを聞いた。
「あーあ」
めんどくさい遅刻指導という壁を通り抜けて教室にはいると、親友の薫が突っかかってくる。
「おっとおっと~~??遅刻しちゃって、まっちゃん、噂の彼女と朝帰りかな~~??」
俺は苗字の松田から取って“まっちゃん”と良く呼ばれる
「は!?舞と!?んな訳ねーだろ!!!」
「あれ?舞ちゃんだとは一言も言ってないけどな~~」
「……うっせえな。」
こいつ、痛いところをついてきやがる。
(それが現実なら幸せなんだけどな…)
俺は夜、星を眺めながら夜空にため息を浮かべた。