第7章 秋の夜長
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泣き出した舞ちゃんを見て俺はとっさに出た手で涙を拭いた。
泣きたいのは俺の方だ。
わかってる。
舞ちゃんにとって俺は所詮
まっちゃんの次なんだろ。
もう俺のなかにブレーキはなくなってた。
「あーあ、乱暴にしないって決めてたのに」
そう呟いて座ったままキスをした
今日のデート俺の部屋にしといてよかった。
もう無理だよ。
「俺しか見えないようにしてやるよ。」
長いキスに吐息が漏れる。
「あいつから舞ちゃんのこと奪ってやろうと思ったのに」
床に倒れこんだ舞ちゃんの細い手首を掴んで身動きをとれないようにするとさらに深いキスをする。
ごめんもう止まれない。
なにもしてない片方の手を止めるすべはもう無く、
「何で最後まであいつなんだよ」
やらないって決めていた乱暴に走る
「ドン」
舞ちゃんのその震えた脚で蹴られ、我にかえる。
完全に怯えていた。
「や、やめ……………………」
ごめんね。
もういっそ
嫌いになってくれよ
俺はまた深くキスをし、位置を変えて首筋に真っ赤な跡をつけた。
突き飛ばされて言い放たれた言葉は
「最低。」
これで良いんだ。
お願いどうか俺のことを
嫌いになってね。