第6章 ハイミルクチョコレート
帰りはそれぞれ気になった人に声を掛け合う感じになってた。
まっちゃんは果夏ちゃんってコに捕まって、送って帰ることになったみたいだし、チャンスかな。
「あの、薫くん、一緒にかえってくれませんか?」
声をかけてくれたのは、
えっと…確か咲由ちゃんだっけ?
すっごい美女で顔はタイプなんだけど今日はごめんねってことで!
あれ俺、美女のお誘い断ったの初めてかも。
そのまま俺は舞ちゃんのところに行った。
「痛ってぇ」
いきなり叩くことないだろ笑
「何であんなこと言ったの!!」
舞ちゃんはボコボコ俺を叩いてくる
俺はその悪い手を掴んで耳元で囁く
「ちょっとからかっただけだよ。」
ほらやっぱりまた顔真っ赤にして黙っちゃう。
俺が今まで付き合ったことのある大人な女性とは全く違う感じだった。
「薫くん、優しいんだね。今日の合コンって、私と叶多の再会の場所を作ってくれたんだよね、ありがとうね。」
優しいなんて言われたことなかった。
みんなからかけられる言葉は
大人だね、とか。かっこいいね、とか。色っぽいね、とか。プレイボーイだね、とか。
本気の恋なんてしたことない。
だって最後には必ずつらいんだろ。
「優しいなんて言ってくれたの、舞ちゃんが初めてだよ、ありがとう。」
でも俺は優しくなくなるよ。
だってもう、まっちゃんと舞ちゃんの恋が上手くいってほしくなくなった。
ごめんねまっちゃん
俺
本気だわ。