第13章 中忍試験〜はじまり〜
波の国での一件以来、リエとサスケの関係は一変した。
リエと想いが通じ合ってからというもの、サスケは今まで我慢していた分押さえがきかなくなったようにリエを愛し、求めた。
羞恥心は捨てきれないもののリエがそれを拒むこともなく
サスケとリエは身体をつなげる度に更に愛情を深め合い、そしてそれは交わる前とは比べものにならないほどの絆を結んでいった。
二人が恋人同士になったということは、リエの親友であるヒナタ以外には誰にも言ってはいない。
わざわざ人に言うことでもない、と恥ずかしがってリエは言っていたが、
サスケとしてはリエに言い寄る男もいなくなるし、自分に好意を寄せる女もいなくなるし一石二鳥なのに、と思っていた。
しかし、リエに女子からの悪質な嫌がらせがある可能性もなくはないので、無闇に言わない方がいいと思い黙っていることにした。
リエは隠しとおしたつもりらしいが、昔彼女のあの綺麗な長い髪を切ったのは自分に好意を持っていた女子だということをサスケは知っている。
どちらにしてもいずれバレるだろう、という思いがあった為サスケもそれ以上何も言わなかった。
リエは嘘がつけない正直者だし、サスケも意外とわかりやすい性格なのだから。
サスケとリエは朝食を済ませると、一緒にカカシに指定されていた場所へ赴いた。
今日の任務の集合場所だ。
着いてみると、そこにはすでにサクラが到着していた。
「おはよ~!サスケくん、リエっ!」
華やかな笑顔でしきりに手を振っている。
歩を進めながら、リエもまた微笑み手を振った。
「おはよう、サクラちゃん」
穏やかな声で挨拶するリエと対して、サスケは無言である。
相変わらず、リエ以外に愛想をする気はないようだ。
その数分後、ナルトが現れた。
「グッモーニン!!サクラちゃん、リエちゃ~ん!!」
こちらの少年は逆に朝からハイテンションだ。
本当に個性的な七班メンバーである。
その後カカシが来るまでの間、しばしの談笑。
……彼が姿を見せるのが三時間後になるなどと、誰が予想しただろうか。