第9章 波の国〜鬼人〜
「お前達に、修行を課す!」
問うた答えに、サクラは声を荒げる。
「ちょっと待ってよ!私達が修行したところで、たかが知れてるわよ!」
正論である。
下忍風情が今更何をしようと、敵う相手ではない。
相手は写輪眼を持つカカシでも苦戦を強いられたほどの手練れだ。
しかしカカシは笑顔でこう紡いだ。
「お前達は急激に成長している。俺が再不斬に捕まったとき、助けたのは誰だった?」
確かに彼との戦闘で窮地に瀕したとき、突破口を開いたのはサスケとナルト。
そして意表をついて攻撃をしかけたリエだ。
彼らの成長は、目を見張るものだ。
「とは言っても、オレが回復するまでだ。流石にお前らだけで勝てる相手じゃないからな」
こうして、カカシとの修行が始まることになった。