第6章 超難関試験…!?
この演習の真の目的を解した四人に、カカシはもう一度チャンスを与えることにした。
しかしそれは午前のサバイバルとは比べ物にならないほどの厳しい試験となる、と一言添えて言葉を続ける。
「挑戦したいやつだけ弁当を食え。ただしナルトには食わせるな。ルールを破って一人昼飯を食おうとしたバツだ。食わせたらその時点でそいつも失格とする」
そう言うとカカシは弁当を二つ持ってリエの手を引いた。
いきなりのことに驚くリエに、カカシはにっこりと笑う。
「リエにはちょっと話があるから、一緒においで。ついでに一緒にお昼を食べよう」
そう言うとそのままリエを連れてカカシは瞬身で姿を消した。
呆然とする取り残された三人。
サスケは、恨めしそうにカカシがいた場所を睨み付けながら舌打ちをした。
リエが連れて来られた草陰からはサスケ達の様子が伺えた。
カカシに言われたとおり、サスケとサクラは弁当をつまんでいる。
しかし二人とも丸太に縛られたままのナルトの強がりを気にしているようだ。
話があるのならこんなふうに隠れなくても出来るし、ここで弁当を食べようなどと言うわけでもないだろう。
わざわざこんなところに連れてきて一体どういうつもりなのだろうかと、リエはカカシを見上げる。
「先生、あの……」
「ん~?あ、ここに連れて来た理由?あそこにリエがいたら、すぐナルトに弁当やっちゃうでしょ。それじゃ意味ないから来てもらったのよ」
ごめんねーとカカシは笑う。
「……お弁当をあげることが、チームワークってことですか?」
「”仲間を大事に思う”ってことだ。あいつらにそれが出来るかな」
カカシの言葉にリエは大きく頷いた。
「大丈夫です。皆なら」