第6章 超難関試験…!?
カカシはナルトのときとは違い、愛読書のイチャパラは出さずリエの相手をすることにした。
もちろん彼女相手に手が抜けないというわけではない。
ただ、あのテルヤの娘がどの程度の実力か知りたかったのだ。
身体のキレはいい。
スピードもなかなかのものだ。
相手の行動の先読みも出来ている。
体術だけならきっとサスケと同等かそれ以上だろう。
リエの攻撃を受け、カカシは素直にそう思った。
小柄なせいで威力はたいしたことはないが、磨けば光るセンスを持っている。
しかし彼女の体術の型がどこか見知ったもののような気がするは気のせいだろうかと、カカシは首を傾げた。
「……でも、まだまだだねーリエちゃん」
カカシはリエの攻撃を軽く受け流した後、向かってきたリエをそのまま抱きしめる。
「せ、先生?!」
「ん~リエちゃんって小さくて柔らかいねぇ」
自分の腕の中で顔を赤くしてジタバタするリエが可愛くて、自然と目が弧を描いた。
((…俺、ロリコンじゃないはずなんだけどな……))
結局誰もカカシから鈴を取れないまま、時間を告げる時計の音が鳴り響いたのであった。