第5章 第七班
その後第七班メンバーは男に連れられ、アカデミーの屋上へとやってきた。
その男は、はたけカカシと名乗った。
顔は黒い布で半分以上覆われ、目元しか見えない。
しかも左目は額当てで隠している。
彼の自己紹介を聞いても、わかったのは名前だけ…という不思議な先生だ。
四人はカカシに自己紹介をするように促され、右から順に答えていくことになった。
「オレさ!オレさ!名前はうずまきナルト!好きなものはラーメン!嫌いなものはお湯を入れてからの三分間。将来の夢はぁ」
((こいつ……ラーメンのことばっかだな))
カカシは呆れ気味にナルトを見た。
「火影を超す!!でもって、里の奴ら全員にオレの存在を認めさせてやるんだ!!」
しかし次に続いた言葉に、素直に驚いた。
なかなか面白い成長をしたものだ、と。
カカシはナルトの今までを知っている。
里の大人たちの迫害の対象であったことも。
そんな幼少期を過ごしてきたのに、まっすぐに育っている。
そのことに嬉しさを感じた。
次、と促され、サスケが口を開く。
「名はうちはサスケ。嫌いなものならたくさんある……好きなものを教えるつもりはない。それから……夢なんて言葉で終わらす気はないが野望はある!」
カカシを睨み付け、彼ははっきりとした口調で言葉を紡いだ。
「一族の復興と、ある男を必ず……殺すことだ」
その言葉に「カッコイイ……」とサクラが頬を染め、ナルトが青ざめる隣で、
リエは悲しげにサスケを見た後目を伏せた。