第5章 第七班
昼休みが終わると教室に戻り、班ごとに担当上忍を待つ。
これから共に行動することとなるナルトもサクラも、リエが一緒の班だということにすごく喜んでくれた。
リエはアカデミーでの成績は忍術が足を引っ張ったせいか下の方だったので、足手まとい扱いされても仕方ないと思っていただけに、二人の温かな優しさがとても嬉しかった。
それはよかったのだが、現在進行形でナルトもサクラもサスケをかなり意識しているようで(全く違う意味でだが)、楽しくなりそうだがいろいろと大変そうな班だなとリエは思う。
それからしばらくしてもリエ達の上忍師は現れず、
他の班はすでに各々の上忍師と共に移動してしまい、七班だけがポツンと教室に残されていた。
待っているのが退屈だったのか、はたまた悪戯心に火が点いたのか、ナルトがドアの間に黒板消しを挟むというベタな悪戯を仕掛けた。
優等生よろしくサクラがナルトを怒っているが、内心では楽しんでいるのは明白である。
「馬鹿か。上忍がそんなブービートラップに引っかかるわけ……」
サスケがそう言った矢先である。
扉が開き、そこから顔を覗かせた男の頭に黒板消しが見事クリーンヒットしたのだ。
そんな彼にナルトは大笑いし
サスケは呆れため息をつき
サクラはオロオロしていた。
「んー……なんて言うのかな。お前らの第一印象はぁ……嫌いだ!!」
担当上忍らしきその男はニッコリと笑顔を浮かべてそう斬って捨てた。
楽しみにしていた、これからお世話になる先生にのっけから嫌いだと言われてしまい、リエは効果音がつきそうなほどにショックを受けた。