第27章 最悪の再会
リエの様子を見て、自来也が問う。
「嬢ちゃん、奴と知り合いか?」
「……はい…」
「そうか…だとすると嬢ちゃんを悲しませてしまうかもしれんが…」
そう前置きして、自来也はイタチと連れの男に鋭い視線を向けた。
「ここでわしがお前ら二人を始末する」
「……手ぇ出すな……」
しかしイタチとその仲間に向けた自来也の言葉を遮り、イタチの後ろでゆらりとサスケが立ち上がる。
「こいつを殺すのは…オレだ!」
その紅い瞳は、激しく揺らめいていた。
「……今、お前などに興味はない」
しかしイタチはそう冷たくあしらった。
イタチのその一言は、サスケの全てを否定されたのと同じだった。
サスケは胸の奥で何かが更に燃えるのを感じていた。
次の瞬間、サスケはイタチに蹴り飛ばされ、壁に激突し血反吐を吐いた。
イタチに殴りかかろうとするナルトに、志の失せぬ瞳でサスケが怒鳴りつける。
「ナルト!手ぇ出すなって言ってんだろうが!オレはこいつを殺す為に力をつけてきた!この日の為に…!!」
その言葉に、ズキンとリエの胸が痛んだ。
わかっていたはずだった。
サスケが強くなろうとする理由が自分とは全く違うことなんて、わかっていたはずなのに。
こうやって言葉に出されてしまうと、やりきれない思いが胸を締め付けるのだ。