第26章 暗雲
「おいカカシ、今日…」
どこまでリエと気が合うのか、サスケもカカシの部屋に入って来た。
こちらはノックもせず無作法だったが、今日の呼び出しが気になっての訪問だろう。
部屋の異様な雰囲気に、サスケも部屋を見渡して問う。
「リエ、どうしてお前がここに…いやそれよりも、どうしてカカシが寝ている?それに上忍ばかり集まって…何をしている?一体なにがあった?!」
「いや…別に…何も」
急き立てるように一気に問いただすサスケに、ガイが困ったように言葉を探す。
しかし。
「あのイタチが帰ってきたってのは本当か!?しかもナルトを追っているって…!」
「……イタチ?」
ガイがはぐらかそうとするのも虚しく、慌てて駆け込んで来た忍の言葉で事情が全てわかってしまった。
カカシはイタチと戦い、この状態になるまでやられてしまった。
そして、目的はわからないが、イタチはナルトを探している…。
イタチの名を聞きギリッと歯を噛みしめ、サスケは血相を変え部屋を飛び出して行った。
「サスケ!待って!」
リエも慌てて彼を追いかける。
部屋に置いていかれた団子の袋を見て、ガイは大きくため息を吐いた。
「なんでこーなるのっ!」