第26章 暗雲
と、そこへちょうどサクラが団子を買いに店に現れたので、折角だからとリエは彼女と一緒に団子を食べることにした。
サクラがサスケも是非一緒にと誘ったが、彼が甘いもの嫌いなのは事実であり、ましてやリエ以外の人間に無理してまで付き合う性格ではない。
修行すると言って背を向けて行ってしまった。
リエと二人でいるときからは考えられない素っ気無さは健在である。
「…ねぇ、サクラちゃん。中忍試験最中のあの事件のとき、我愛羅さんを追ったサスケを、ナルトくん達と一緒に追っていったんだよね?そのとき何があったか…知ってる?」
団子を注文した後で、リエが言いにくそうにそう口にする。
あれ以来、サスケは目に見えて苛立っていることが多くなった。
いつものサスケなら、少なくともリエの前ではそんな態度はとらない。
それだけ気が立っている証拠でもあるということだ。
彼が黙っていること、むしろ話題にしてほしくないからこそ言わないであろうことを無理やり詮索するようなことをしたくなかったが、やはり気になってサクラに聞いてみたのだ。