第4章 「あの日」
雨と雷の音が耳に届き、ゆっくりと脳に伝わってくる。
それは激しくも、どこか悲しい音に聞こえた。
重い瞼を無理やり開けると、見慣れた天井が目に飛び込んできた。
最近うちは家で生活していた為帰っていなかったが、まぎれもなく自分の家の自分のベッドの上にいる。
頭がぼうっとして、自分の今の状況もよくわからなかった。
いつの間にベッドに入ったのかも思い出せない。
「何があったんだっけ……?どうして私、ここにいるの……?」
雷雨の為に外が暗く、今が朝なのか夜なのかもよくわからない。
額に手を当て記憶を遡ると
しばらくしてイタチの言葉と紅い眼が脳裏に甦ってきた。
あれからいったいどのくらいの時間が過ぎたのだろうか?
「イタチ……イタチを探さなきゃ」
ほぼ無意識に体が動き、雨降る中傘も差さず、リエは外へ飛び出て走り出した。