第24章 中忍試験〜本選〜
彼らの登場に安心するリエの横で、ナルトもまた嬉しそうな表情を見せている。
「へっ!ずいぶん遅かったじゃねーの!!オレとやんのをビビッて、もう来ねーと思ってたのによ!」
あんなに心配していたというのにサスケには素直になれないナルトを見て、リエはなんだか微笑ましく思った。
「あんまりはしゃぐんじゃねーよ、ウスラトンカチ…。そのはしゃぎ様からして…一回戦勝ったのか?」
「もちろん!」
挑戦的に言うナルトに、サスケはふっと鼻で笑った。
「ま、なんだ。こんだけ派手に登場しちゃってなんだけど…。もしかしてサスケの奴…失格になっちゃった?ホラ…遅刻したでしょ、サスケ」
「大丈夫です。サスケの試合は後回しになって、今私の試合が終わったところなので。ちょうどこれからですよ」
頭を掻きながら苦笑するカカシにリエがそう答えると、カカシは「そりゃ良かった」とまた笑う。
「リエの試合見られなくてごめーんね。まぁ勝つとは思っていたけど」
相変わらず調子のいいカカシに、リエは小さく溜め息を吐いた。
「こんな大事なときまで遅刻しないでくださいよ、カカシ先生…」
そんなやり取りは我関せず、ナルトは唐突に大きな声を上げた。
「サスケ!!」
そして呼ばれた方も、ナルトに目をやる。
「オレも……お前と戦いたい」
それは、三次試験が始まる前にサスケがナルトに言ったものの答え。
ナルトの言葉に、サスケは満足そうにニヤリと笑った。
「……ああ」
サスケの答えを聞いたナルトは、嬉しそうに笑った。