第24章 中忍試験〜本選〜
「いいか、てめーら。これが最後の試験だ。地形は違うが、ルールは予選と同じで一切無し。どちらか一方が死ぬか負けを認めるまでだ。ただし、オレが勝負がついたと判断したら、そこで試合を止める。
じゃぁ一回戦、うずまきナルト、日向ネジ。その二人だけ残して…他は会場外の控え室まで下がれ」
ゲンマに従い、ぞろぞろと出場者たちが会場を後にする。
去る前にリエはナルトに微笑みかけた。
「ナルトくん、頑張って!応援してるよ」
「おぅ!任せとけってばよ!」
緊張した面持ちだったナルトも、リエの笑顔で少しリラックスしたようだ。
控え室から観客席を見れば、ヒナタやキバ、サクラ、いのとチョウジの姿を確認出来た。
((ヒナタ…よかった、もう大丈夫なんだ))
リエが山籠もり修行に行く前にヒナタの面会謝絶が解け、見舞いに行ったときに病院のベッドで眠る青白い顔を見て以来だったので、こうして今彼女の元気そうな姿が見れて心底ホッとする。
一方で、サクラが暗い表情をしているのが気がかりだった。
((サスケが来ないから心配してるのかな?それとも…サスケが急にいなくなったから、帰って来ないんじゃないかとか…思ってたりするのかな…))
サスケには皆に謝っておくよう言ったものの、ギリギリの到着になってしまっては試験が終わるまでその機会はない。
せめてサクラにだけは、サスケが試験の為に山で修行をしていることを言っておけばよかったとリエは後悔した。