第21章 隠された事実
「……まだ面会謝絶…ですか…」
「ごめんなさいね。安静第一なの」
急いで病院に来たものの受付でそう告げられ、結局サスケに会うことは叶わなかった。
会えないとわかって今更改めて思い知る。
自分がどれだけ、サスケに頼って生きてきたのかを。
未だに微かに震える手を強く握り締め、しっかりしろと自分に言い聞かせる。
心を少しでも落ち着ける為に深く息を吸い、リエは前を見据えた。
この恐怖の原因を、
真実を、知ることが最優先だと思った。
中途半端に知ってしまったから、余計に恐いのだと。
たとえその真実が如何に残酷で、どんなにショックを受けようとも…
((私は、知らなければならない))
今まで思い出せなかったからといって、忘れていいはずがない。
あの夢はきっと、見るべくして見たはずだから。
病院を出るとリエはサスケの病室の窓を見上げ、そして背を向けて歩き出した。
全てを知っているであろう、あの人の元へ。