第19章 中忍試験〜三次試験〜
リーがヒナタと同じように担架運ばれていくと、次の対戦者が表示された。
『秋道チョウジVSドス・キヌタ』
試合は単純にあっさりと決まった。
チョウジは目をクルクル回して倒れている。
勝者はドスだ。
そしていよいよ最後の試合。
『空風リエVS薬師カブト』
仲間達から声援を受け、リエは対戦の舞台へと降り立つ。
「よろしくお願いします、カブトさん」
いつも柔らかい彼女の瞳には、今は闘志しか宿っていない。
「……なんだか印象が変わったね、リエちゃん」
にこやかにカブトが言う。
カブトに初めて会ったとき、つまりこの試験が始まる前はまだ知らなかった。
“忍の世界”の厳しさや過酷さ
そして、“死の恐怖”も。
この短期間に信じられないほどの壮絶な経験を経て、変わらないはずがない。
「私は…負けるわけにはいかないんです」
サスケと約束した、勝つと。
ヒナタやリーの戦いを見て思った、負けられないと。
彼らの想いを、無駄にはしたくはないから。
リエの目がまっすぐにカブトを射抜く。
ハヤテが戦いの始まりを告げた。