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青い果実【NARUTO】

第18章 中忍試験二次試験〜死闘〜



「チャクラがデカ過ぎる!」

サスケの強大な力を目の前に、ドスは驚愕の色を滲ませた。

「なんなんだよさっきから…ふざけんじゃねーぞ!!」

だが直情的なザクは気に食わなかったのだろう。

サスケの力も、彼の口調も、態度も。

そして何より、先程自分と対峙した少女に傷つけられたプライドを守る為、激情に任せサスケに迫撃した。

「よせザク!わからないのか!?」

恐慌したドスはザクを必死に制した。

しかしそれは届かない。


「斬空極波!!!」

ザクの放ったそれは今までの攻撃とは桁違いの威力を誇った。

周囲を巻き込む爆風は、容赦なくサスケや、その背に庇われていたリエ、サクラとナルトを襲う。

木陰に隠れていたシカマル達も、必死にやり過ごすように身を庇い体を更に屈めた。

斬空極波の威力は圧倒的な力で以って、その対象を磨り潰し無に返す。

周囲一帯の木々までもバラバラに吹き飛ばされ、彼らがいたその場は只の更地のようだ。

「…へっ!大したことねぇ…殺ったか」

己が勝利を確信したザクは、口角を吊り上げた。


しかし。


「誰が?」

「!!!」

気配を全く感じさせぬほど、サスケの動きは常軌を逸していた。

声をかけられ、やっと気付いたザクの背は既に取られた後。

一瞬のことに呆けてしまい反応しきれなかったザクに、サスケは強烈な裏拳を喰らわせる。

受け身を取ることすら叶わなかったザクは、数メートル先まで投げ出され突っ伏した。

「ぐぉ…っ!」

衝撃に、たまらず呻きが洩れる。

ザクの術がサスケに届くまでは刹那の時間すらなかった。

しかしその間に彼は傍らのリエを抱え、サクラやナルトまでも保護したのだ。

元々サスケは瞬発力も秀でていたのだが、今のそれは全く違う力の存在を赤裸々に見せ付けられている。

彼の体に、今一体何が起きているのだろうか。

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