第17章 中忍試験二次試験〜死の森〜
「リエ、サポート頼むぞ!」
サスケがリエにそう叫んで女へ向かっていく。
「……!うん!!」
いつもリエの身を気遣い安全なところへとやっていた彼が、初めて自分をパートナーとして、共に戦う仲間として扱ってくれた。
それがリエはとても嬉しかった。
女はいつの間にか再びその身を蛇のように体質変化させ、聳える木々の幹を滑りながら、サスケから次々受ける攻撃を回避していく。
女もすかさず反撃するが、女の速すぎる攻撃でもサスケは写輪眼で見切っているようだ。
リエも完全にというわけではないが、ガイとの特訓のおかげか、女の動きを予測しながら戦えていた。
リエはサスケの攻撃を計算に入れつつ、女が避ける場所を先読みして攻撃していく。
戦闘経験は浅くても、長い間一緒にいる二人の息はピッタリだ。
「…やるわねっ!」
リエの蹴りが女の足元の木を砕き、女は一瞬足止めをくらう。
即座にリエはポーチから手裏剣を抜き取るとチャクラを込めた。
((幻影多重影手裏剣の術!))
女に向かって投げた手裏剣が何十にも分身し向かっていく。
女はそれを全て避けるものの、それにも仕掛けが施されていた。
木に突き刺さった本物の手裏剣に、起爆札がつけられていたのだ。
「なにっ?!」
激しい爆風を避けるように女は宙に飛んだ。
しかしそれを待っていたかのように、そこにはリエが待ち構えていた。