第17章 中忍試験二次試験〜死の森〜
リエは数本のクナイを眼前に迫る大蛇に放つと、
それを食い込ませるようにその上から回し蹴りをくらわせた。
ひるんだ大蛇に、さらに宙で一回転しそのまま踵落としを放つ。
木の枝と共に落ちていく大蛇の頭を更にクナイで刺すと、そのままリエも共に地に落ちた。
重力も相まって、持ち手しか見えないほどに深くクナイが突き刺さった大蛇は、その大きな体を大きく震わせるとそのまま息絶えた。
息を荒げながらも自分を睨み付けるリエを見て、女はニヤリとその口を歪めた。
まるで面白い玩具を見つけたかのように。
舌なめずりをする女への恐怖に丸め込まれまいとして、リエは拳に力を込める。
嫌な汗が、額から流れ落ちた。
「……リエ……」
小さく彼女の名を呼ぶサスケは、放心しているようだった。
「それで…守ったつもりかしら、お譲ちゃん?」
女はリエを挑発するように不敵な笑みでそう言うと、即座に別の大蛇を口寄せし、サスケに向かっていく。
「サスケ!!」
もう大蛇の顔はサスケの目と鼻の先だ。