第15章 中忍試験〜強者〜
「そこまでだ、リー!」
どこからともなく現れたそれは、ほどけるリーのバンテージの先端を風車で壁に縫い止めた。
自由を奪われ急にバランスを崩したリーは、何とか体勢を整え地に降りた。
しかし放り出されたままのサスケは受け身を取ることも叶わず、投げ出される。
「サスケ!!」
瞬時にサスケの状態に気づいたリエが滑り込み、サスケの体を受け止めた。
((サスケが受け身をとれないなんて……相当動揺してるんだ))
一方風車を投げた主は、怒号を張り上げていた。
「リー!今の技は禁じ手であろうが!!」
その声に目を向けた四人は、唖然と口を開くことになる。
そこにいたのは、なんと亀だったのだ。
いつの間にか目覚めていたナルトは、亀を指し疑問を投げた。
「なーなー、アレってば……亀だよなぁ?」
問われたサクラは「当たり前じゃない!」と答えつつも疑問を捨て切れなかった。
……亀なのに、普通に喋っているから。
そしてサスケはポツリと本音を呟く。
「こんな…ふざけた奴らにオレは ……」と。