第2章 出会い
寝所にリエを運んだ後、
彼女のいない居間でイタチは家族にリエの立場と現状について話し聞かせた。
リエを心配しているのだろうサスケは、チラチラと何度も寝所に目をやり
ミコトは悲しそうに眉を寄せ
父のフガクはリエの父テルヤと昔なじみだったようで、彼の死を聞き何ともいえない表情で黙っていた。
「先生にもリエのことを頼まれていたのもあるけど、俺は、あの子をこのまま独りにはさせたくはありません。リエにこの家で一緒に暮らしてほしいと思っています。火影様にも相談はするし、もちろん、父さん達が了承してくれれば、だけど」
一番問題だと思っている父に視線を向けそう言うも、先に口を開いたのはミコトだった。
「お母さんは歓迎よ。リエちゃんいい子だし、可愛いし。ね、あなた」
「オレも、別にいいよ…」
母に続いてサスケも同意の言葉を述べると、二人ともイタチと同様にフガクを見つめた。
結局決定権は家族の柱である父親にあるのだ。
家族からの熱い視線を受け、眉間に皺を寄せ黙っていた父がゆっくりと口を開いた。
「……まぁ……あいつの娘をこのまま放っておくわけにもいかんだろう」
フガクの言葉を聞いて、微かに緊張していた雰囲気が一気に解放される。
こうしてリエは、うちは家に迎え入れられたのである。
が、しかし。