第14章 幼馴染からの脱出 14
れな「ちょっ、歩くの速い~」
無言で歩みを遅くする涼介。
れな「もしかして、怒ってる?」
涼介「別に。もう、そういうのやめたから」
れな「それどういう意味?」
その問いには無言の涼介に、ムスッとした顔をしたれなだった。
美稀「あれって涼介さんとれなですよね?」
ドクターフィッシュセラピー組も料理を注文して合流し、帰りの遅い二人を待っていたところ、二人の姿を見つけた美稀が言いながら指差す方を皆が注目する。
酒井「えー!!もしかして二人手を繋いでます?!」
近藤「うそー!まじ?何でー!!」
涼介「お待たせ。男とイチャついてたところを確保しました(笑)」
冗談めいて言いながら、れなを差し出す涼介。
れな「違っ、イチャついてないから!」
近藤「そういえば、私黒澤さんがプールでぶつかった人と話してるとこ見ましたよ!」
中村「えー、それって例の韓国人?」
れな「まぁ。それには色々と事情があるというか。。。事故でジュースをかけてしまって」
中村「それで何でイチャイチャ?」
れな「だから違いますって!その後、友達が来るまで話し相手になってほしいと言われて、二回も迷惑かけたから断れなくて(笑)」
涼介「その割には、顔が近かったけど?」
れな「そ、それは、周りがうるさかったからでしょ~。それよりもあの言い方!ドジンさんびっくりしてたよ?誤解されたじゃない!」
涼介「あーゆー時はあーゆーのが手っ取り早いの!何?あいつに誤解されたら嫌なわけ?」
れな「嫌っていうか。。。もう会うこともないだろうから別にいいけどね。ありがとさん。ふんっ」
むくれた顔をしながら、美稀~と言いながら助けを求めるれなを、笑いをこらえながら受け止める美稀。
藪「山田~あんまりれなちゃんをイジメるなよ(笑)」
知念「そうだよ涼介~!」
鈴木「ところで、山田君はその人に何て言ったのかしら?」
近藤「あの!そこよりも、山田先輩と黒澤さんの関係の方が気になるんですけど!!何でタメ口なんですか?」