第10章 xxx 09.彼氏(仮)
「カオリ、かわいい」
ちゅ、とおでこに当たる研磨のキス。
おもむろに上体を起こした彼は膝立ちになって、身に纏っていた服を脱ぎはじめた。
徐々に引き締まった身体が露わになっていく。今更だけど、研磨が男の子だってことを思い知らされる。
「俺もきもちよくなっていい?」
彼は掠れた声で言って、私の鳩尾のうえに跨がった。
張りつめて苦しげな研磨自身が、文字通り、目と鼻の先に突きつけられる。
「え、研磨……これって、」
「うん。見てて。俺がするとこ」
「…………っ!」
全身の血が顔に集まったような錯覚。
そんな私の反応を楽しむように、研磨は舌舐めずりをして自らを慰めていく。
「ん、……あっ」
桃色に色づいた唇。
漏れる声はいらやしい。
思わず目を塞ぎたくなるような、そんな、淫らな研磨の姿。恍惚として淫猥な、ゴールドの瞳。
尖端から先走りが垂れて、赤く艶やかな研磨の亀頭をてらりと光らせる。