第16章 xxx ending √1:TORU
その疼きの根源に指を這わせる。
ぬちゅ、と絡みつく感覚。
さっきよりも粘度が増したみたいだ。入口付近でクルクルと中指を動かして、彼女を解していく。
頃合いかな。
カオリが充分に濡れたのを確認して、人差し指を増やした。二本の指を開いたり、閉じたりして、膣内を寛げる。
「ん、んっ……ぅぅ」
「? どしたの、カオリ」
「……っ焦らさないで」
それは要するに早くちょうだいってことか。そうなのか。どれだけ俺を煽るんだこの子は。
でも、そういうことなら。
「わかった、じゃあ、準備するね」
俺は軽くカオリにキスをして、一旦ベッドから降りた。
彼女が整頓しといてくれた私物。その中から、メタルカバーのシガレットケースを拾いあげる。
煙草は吸わない。
好きじゃないし。
でも、ホストの【嗜み】を入れておくには、これが一番丁度よかったんだよね。ありていに言えばコンドーム容器にしてた、っていうお話。
「……さすがホスト」
「用意周到、でしょ?」
「ふふ、……そだね」
0.02ミリのうすい膜。
なんとも卑猥な色をした避妊具を装着して、改めて、カオリを抱き締めた。
陰茎の先を彼女に当てがう。
腰をちょっとずつ押しだして、膣を開いていく。じわり。じわり。まとわりつく襞。四方からの圧迫感に、腰がジン、と甘ったるい熱をもった。