第14章 extra xxx 002
「あっ、や、だ……んんっ! も、許し……おねが、い、しま……っひあ、あああ──……ッ!!!」
目には目を。歯には歯を。
凄惨な陵辱には、辱めを。
かのハンムラビ法典でいう同害報復を体現することとなった及川徹。
彼もまた岩泉一という最愛を失った悲しき者。しかし、彼が数々繰り返してきた【奪う行為】は決して、許されることではない。
「カメラの調子はどうスか」
「上々。こりゃ高く売れるだろうよ……赤葦、お前も大概悪どいね」
「お褒めいただきどうも」
及川に奪われた者たちの怒り。
彼らのそれはあまりにも静かだ。
だが、その恨みは底の見えない谷よりも遥かに深く、何人たりとも癒すことはできない。
復讐でしか拭えない、怨念。
「あっ……ぁ、や、……また、イク、イッ……ひ、ああっ……んああ……ッ」
溢れる精液はとめどなく。
陰茎には電動タイプの男性用自慰玩具が装着され、挿入したバイブの刺激と合わせて、強制的に射精を繰り返させる。
激しい痙攣。滴りおちる汗。
限界は、とうに越えていた。
「ひっ、ん、……ぁ、ぁ」
微弱になっていく及川の声。
瞳孔の開いた瞳はもはや何を映すでもなく、眼球に感じた光をただ反射させるだけ。
その耳元に唇を寄せて、赤葦が囁く。
「この箱、売却が決まってるんで、あと二日もすれば清掃業者が入るでしょう。アンタが、もし、それまで生きてられたら、この町から出てってもらいます」
そこで一旦言葉が切れる。
ス、短く息を吸いこむ音。
「……次そのツラ見せたら殺すぞ及川」
第二話「復讐」___fin.