第1章 第1章 西谷夕の短編。
『!?っ…ノヤッさん!どうして…』
「そこにいるのか?」
西谷が杏奈がいるベッドのカーテンを開けようとした。
『だめっ!来ないでくださいっ!』
「っ!…高倉?」
『私…今ノヤッさんに合わせる顔ないです…なので、ほっといてください…』
(こんなこと言うつもりじゃ…絶対嫌われた…)
「…ほっとけねーよ」
『え?…』
「すっ…好きな女が泣いてんのにほっとけねーよ!」
『っ…』
「好きだ。杏奈」
『ほんとですか?…清子さんよりも?
「確かに清子さんは好きだ。でもそれは先輩としても尊敬しているからで、杏奈は、一人の女として好きなんだ」
『っ…嬉しい…そんなこと言われたら、もっとノヤッさんのこと好きになりそうです…』
「当たり前だろ!てかむしろ俺以外の男見たら許さねー!」
そう言いながら杏奈の唇にキスした。
『ノヤッ…んっ…まっ…』
「待てねーよ」
息が続かないと気付き、酸素を求めて開いた杏奈の唇の隙間から舌を滑り込ませ、口内を犯す。
『んっ…ふあっ…』
やっとの事で唇を離せば銀色の糸が名残惜しそうに垂れた。
「杏奈。いい?」
『はい…。私、ノヤッさんなら何されてもいいです…』
「夕」
『え?…』
「名前…ノヤッさんじゃなくて夕って呼んでくれ」
『え…』
「ほら」
『っ…ゆ…夕…大好きっ!!』