第1章 第1章 西谷夕の短編。
※『』は主人公です。
『はあ…最悪…』
杏奈は今、保健室にいた。
『昨日は全然眠れなかったからなあ…』
今日は文化祭の日。杏奈にとっては高校生になって初めての文化祭で嬉しい…はずだった。だが、昨日、部活で清子先輩とノヤッさんが楽しそうに話していたのを見たため、気が気じゃなかった。そう、杏奈は1つ上の部活の先輩、西谷夕に恋をしている。
『私じゃ清子さんみたいになれないのかな…』
確かに清子さんは美しい、だからこそ、余計に涙が溢れてくる。そんなとき…
「おーい!高倉、いるのか?」