第1章 第一章
審神者となって二年目、遂にこの日がやって来た。
「蛍丸!よく来てくれた!!」
俺の合図と共に鳴響くクラッカー。今日はコンプリート完成のために必要であった最後の刀剣男士である蛍丸を我が本丸に迎え入れられた、記念すべき日だ。
「あ…うん、ありがと」
あまりの歓迎に少し引いているようだったが「皆のお兄さん」である一期一振が事情を説明すると、嬉しそうに頷きながら目を細めていた。
そんな様子を少し離れた所から眺めていると、ポンポンと肩を叩かれた。
振り返ると、そこにいたのは微笑を浮かべる、この本丸のエース 三日月宗近だった。
「おい主、せっかく蛍が来たのだ、今日は宴を開きたいなぁ」
いつもは完全ゴーマイウェイのじいさんだが、良いこと言うではないか。その提案に同意の意を示すと厨組が笑顔で台所へと駆けていった。