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(HQ) プラトニック・ラブ

第3章 好きなのにね



 でも、俺は、兄貴だから。

 だから我慢しなきゃいけない。
 一線を越えてしまったら、すべて壊れてしまうから。だから。

「光太郎……? 苦しい、よ」

「え、ああ、……ワリィワリィ」



 本当はお前の全部が欲しいよ。



「……かおり」

「なに?」

「元気出た。サンキュ」

 一方的に言って妹の部屋を出る。

 力任せにノブを捻って。後ろ手にドアを閉めて。それから、ずるずるとその場に座りこんだ。

「…………苦しい」










好きなのにね___fin.
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