第9章 ある日の出来事
家の前でリボーンに無視されたランボが大泣きしてしまい、10年後パズーカをアフロから取り出す。そこまでは別によかったんだけど。たまたま通りかかった柿澤さんに10年後パズーカを向けて放ってしまう。俺が危ないと言った声が届いた柿澤さんは振り向いたが避ける暇など無く、10年後パズーカの餌食になってしまう。
「どーすんだよぉぉぉ!!!」
「知るか」
「おいぃぃぃ!!」
リボーンの自由さに疲れながら柿澤さんの方へ駆け寄る。ちょうど、この騒ぎを聞いていたのか俺の部屋から出てくる山本と獄寺くん。獄寺くんと山本に説明したが山本はわかってくれずにいた。煙から現れてきたのは肩甲骨辺りまでしかない髪が腰まで長く伸びていて、ワンピースとパーカーを着て不思議そうにこちらを見ていた10年後の柿澤さん。
「ここどこ?私、バイパーと風の所にきていたはずなのに……」
「……バイパー?風?」
バイパーと風の言葉に反応するリボーン。リボーンはそっと柿澤さんに近づき、カメレオンを拳銃に変え柿澤さんの額につけた。何してんのォォォォォオ!?
「おい!リボーン!!」
「お前ぇ…バイパーと風を知ってんのか」
リボーンの言葉に不思議そうな表情をしていたが、可笑しそうに笑いコクンと頷く。そのどこか艶のある優しい微笑みに少し胸が高鳴ってしまう。しかし、それも柿澤さんの次の言葉で全て忘れる。
「バイパーは私の好きな人だもの」
うっとりと頬を紅くさせて言う柿澤さんは、とても10年後とは思えないほどだった。そこまで恋愛やら友情やらに興味のない柿澤さんが言うのはある意味、すごい成長だと思う。そんな事を考えていたら柿澤さんが此方を向き、口を開くかと思いきや獄寺くんに向かって思いきり跳び蹴りをかました。
「えぇぇぇぇぇ!!!!」
「何しやがる!」
「うるせぇ、テメェ」
柿澤さんが何かを言おうとした直後、5分たったのか柿澤さんが戻ってきた。獄寺くんが文句を言おうとしたが、固まり何も言えなくなる。山本と共に柿澤さんに近づくと、そこには真っ赤な顔をした柿澤さんがいた。何があったんだろ