第5章 精神世界
光は雲雀の事をしっかりと覚え、雲雀にあまり近づかない事を決意した。しかし、それは無駄になることをまだ彼女は知らない。そんな光だが、夢の中にいた。正確に言えば精神世界。ここで光はたまに、ある人に会うことがあった。
「クフフ。またお会いしましたね光」
「六道・・・」
そう。六道骸。彼とはお互いがまだ子供の頃に1度出会って、たまに会うようになり最近は頻繁に会っていて光がようやく名前まで覚えられるようになったのだ。
彼と会うときは必ず今まであった出来事を話すのが自然と流れになっていき、いつものように今まであった出来事をお互いに話す。
「はい?」
「2度は言わない」
光が話した出来事に骸は驚きを隠せなかった。光の通う学校のある人物からキスをされたと。聞いた瞬間に彼は一瞬目眩がした。どうしてこんなに彼女は隙だらけなのかと。
骸はため息をつき、光の頬と腰に手を触れ強引に近づける。
「ろ、六道?」
「骸です・・・んっ」
「っ!?」
骸は光の唇に強引に口付けた。ただの嫉妬だが、骸は自分より先に光の唇を奪った奴が許せないのと、隙がありすぎる光への怒りやらなんやら言い表せられない感情が込み上げてきて、どんどんと深い口付けをしていく。
「んんっ・・・んむっ・・・ふぁ」
必死で抵抗する光をよそに骸は光の首筋に吸い付き、キスマークを落とした。少しの痛みで顔を歪める光に少し欲情した骸だったのだが、光の体が透けていくのがわかり光が目覚めることがわかった。
「クフフ。今回はこれでおしまいですが次はーーーーー」
光には骸の最後の言葉が聞こえずにゆっくりと目を覚ました。