第1章 まあいいそうです。
おまけ
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「…真名を掴まれるって、こういう事なんだね…。光忠以外には絶対教えない。」
「うん。絶対に教えないで。…まぁ安心して。今すぐ隠したりはしないから。」
「…いずれは隠すの決定なんだ…。」
「だって僕が折れない限りは確実に君の方が寿命が短いじゃないか。」
「あと何十年かあるけどね…というか、光忠が折れるとか考えると…私が光忠を隠したいんだけど。」
「ナマエちゃんは僕を折らせないでしょ?」
「そうだけど!むー…納得できない。」
「それじゃあこうしよう。僕が折れそうになったら、キミが他の誰かに真名を教えたら、キミが死にそうになったら、キミが僕から離れそうになったら、キミが僕以外の全てをいらないと思ったら。どれかに当てはまる時が来たら、そしたら連れていく。」
「…なんだろう…なんか理不尽な気がする…。私に対しての条件多くない?」
「ナマエちゃんが現世に飽きるまでは自由にさせてあげるって事だよ。」
「生殺与奪は光忠次第ってか。やっぱり理不尽…。」
「あっはは、生殺与奪どころか転生もさせないよ。ずっと、一緒にいようね。」
(もう手放せない。でも捕まったのはきっと僕の方なんだろうな。幸せだからいいけど。)
「神様のずっとって怖い…。」
(でも光忠が幸せそうに、どろどろに溶けたような眼で笑うから。まあいいか。)