第2章 大切なきみ
「 雨かよ... 」
バイト先の窓から
外を見ると見事な大雨。
天気予報そんなの言ってたっけ?
「 仕方ねえか... 」
そんなこと嘆きながら
濡れて帰る覚悟を決める。
そう思って外に出ると
どこかで見たことのある傘と後ろ姿。
「 ?」
無意識のうちに呼んでいて
後から口を紡いでも遅かった。
でも紡ぐ必要はなかったみたい。
「 お疲れさま 」
小走りでかけよってくる。
まあそりゃ天使に見えるよね。
「 愛しの彼氏を雨から守ろうと
迎えに来てくれたの?」
「 ... 買い物ついでに寄っただけ 」
「 素直じゃないんだから 」
そんな嘘をつく前に
顔赤くならないようにしときなさいよ。
そんな素直じゃないは
傘を二本持ってくる、私分と彼女分。
そこは傘一本だけ持ってきて
相合傘で帰りません?
雨の日限定よ?
「 はい、傘 」
私分の傘を出すを
少しの間だけじっと見つめてみる。
「 ... はい、傘 」
また同じように傘を差し出す。
今度は赤くなった顔で。
「 傘いらないの...?」
あ〜あ、その上目遣いは反則だわ。
無意識でやってるから
どうにもならない。
「 帰ろっか 」
彼女の手から傘を取って
雨の中に足を進める。
今日は相合傘はお預けみたい。
「 友達と遊ぶんじゃなかったの?」
「 うん、でも友達の彼氏が
熱出しちゃったって言うから
途中から看病しに行っちゃったの 」
「 それで私のことも気になって
元気か気になって仕方なくて
迎えに来てしまったと?」
「 違います...!」
冗談のつもりで言ったのに
そんな顔赤くされちゃあ
冗談に思えないじゃないの。
「 ...そう!それでね!
友達と心理テストしたんだけどね。
心理テストってすごいの!
ほとんど当たってるんだから!」
話を逸らすように話始めた。
待って君らは小学生か。
心理テストで盛り上がるなんて。