• テキストサイズ

虹と君

第7章 いけないきみ








「 あ〜あ!新しい幸せか〜!」






なんて大事で叫びながら
リビングへと帰っていく。

布団がぐちゃぐちゃのベット。
片付いてない夕飯の皿。
すべてがを思わせて
いつのまにか涙が蔦った。
女々しい男だなあ。

もう明るい気分は消えてしまって
がいないことへの
喪失感に変わってしまう。






『 和くん... ありがとう 』






最後によぎった
あの表情は何だった?
何か感じたことのあることだった。
あれは感謝の気持ちじゃない...

しかも和くん......
ああ... そうか。
やっと気付いた。
ずっと感じてた違和感は
『 和くん 』
付き合ってた時の呼び方。
今は『 和也 』のはずじゃ...

ってことは...






「 記憶が戻ってた...?」






鈍器でガンと
叩かれたような衝撃が
頭に加わった。

ハンバーグシチューの皿も見た目も
座り方も一緒だったのは
ただの違和感なんかじゃなかった。
そもそも記憶ないのに
私の家を覚えてるはずがない。






『 和くん... ありがとう 』







が言った『 ありがとう 』は
あの時の『 ありがとう 』と一緒だ。
私が言ったあの時と。
あの時の結婚式...






この『 ありがとう 』は
『 さようなら 』






そう気づいて
家を飛び出した。
の元を追いかけて。
ずっと記憶が戻ってたの?
いつから?なんで来たの?
すべてが悲しい疑問に包まれる。

近くにはもういない。
連絡しても出ない。
家なんて知らないし。





また何も伝えれずに終わった。
今度はだって何も伝えずに。








/ 58ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp