第5章 初めて会ったきみ
赤、白、緑が賑やかな街。
もう街はクリスマス一色ってわけ。
「 ありがとうございました〜 」
私が働いてるケーキ屋さんも
クリスマス一色の内装。
忙しいクリスマスシーズンは
人手不足らしくて
私は毎年冬の間だけバイト中。
世話になった先輩が経営してるから。
「 お前笑顔がヘタクソなんだよな。
接客なんだからもっと笑顔笑顔!」
そんなこと言うのは
パティシエ見習いの松本潤。
まあ、幼馴染みってとこ。
「 しょうがねえじゃん。
二宮スマイルなんて
彼女にしか見せないよ 」
「 彼女いないじゃん 」
「 うっさい 」
潤くんはケラケラ笑いながら
ショーウィンドウにケーキを並べる。
「 早くしないと
クリスマスぼっちだぜ?」
クリスマスぼっちとか
そんなの気になんないし。
むしろゲーム三昧で最高だわ。
「 ゲームできて最高とか思ってんだろ。
そんなだから、彼女できねえんだよ 」
何ちゃっかり頭の中読んでんだよ。
彼女なんて作ろうと思えば作れる。
・・・たぶん。
「 はいはい仕事してよ〜!
ニノ目当てのお客さんもいんだから 」
そう言って肩を叩いてくるのは
世話になった先輩の大野智。
ここのケーキ屋の経営者。
「 自分のケーキ目当てって
そこは自信持ちなさいよ 」
まあ、こんな感じで
先輩って感じはしないんだけど。
「 まあ事実だから仕方ない!
受け止めよう!うん!潔い俺!」
大声で叫びながら
厨房に戻っていく。
何言ってんだか。
カランカラ〜ン
お客さんが扉を開けた呼び鈴。
いっちょ二宮スマイルでいきますか。
「 いらっしゃいませ〜 」